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ケア用品について

Q使い捨てコンタクトとソフトコンタクトのケア用品は違うのですか?
A使い捨てコンタクトのケア用品はソフトコンタクトのケア用品とほとんど同じです。
ただ、使い捨てコンタクトは2週間や1ヶ月で捨ててしまいますので、長期使用のソフトコンタクトには必要なタンパク除去は必要ありません。
長期間ソフトコンタクトを使用すると涙の中にあるタンパク質が付着して取れなくなるのです。これをハイドロケアなどのタンパク除去剤で1週間に一回行っていたのです。2週間タイプや1か月タイプの使い捨てコンタクトはタンパク質が付着して蓄積する前に捨てて交換してしまうので必要ないのです。
Q使い捨てコンタクトをハードコンタクトのケア用品で手入れしても大丈夫ですか?
A使い捨てコンタクトにハードコンタクトのケア用品を使うことはできません。
Q使い捨てコンタクトを使っていますが洗浄液と保存液はどう違うのでしょうか?
A基本的に洗浄液は界面活性剤(洗剤)になり、洗剤で汚れを落とすものです。これにたいして保存液は使い捨てコンタクトを保存しておくためのものなので全く違います。
ただ、最近の使い捨てコンタクトのケア用品にレニューやオプティフリープラスなどといったマルチパーパスソリューションが主流になりつつあります。このマルチパーパスソリューションは名前のごとく一つの液で洗浄保存、消毒ができます。これだけあれば洗浄液と保存液を別けて購入する必要がありません。
Q使い捨てコンタクトのレンズケースは定期的に交換がいいのですか?
Aコンタクトレンズを保存するレンズケースは毎日洗浄して清潔にしましょう。ケースが汚れているとこの中で雑菌が繁殖してレンズを汚染したり、目に重篤な影響を与えることが報告されています。特に使い捨てコンタクトやソフトコンタクトのケースは定期的に交換することが大切です。マルチパーパスソリューションを購入するとレンズケースが付属でついてきますのでケアの購入ごとにケースを交換するようにしましょう。レンズケースバイオフィルムになっていませんかバイオフィルムとはレンズケースに「汚れ」や「ぬめり」が膜のようになった状態をいいます。このバイオフィルムの中に細菌がうじゃうじゃしています。これができるとMPSなどの消毒液からバイオフィルムがバリアーになって雑菌をしっかり消毒できなくなります。こんな状態のレンズケースは洗浄しても汚れが取りきれません。大至急新しいレンズケースに交換しましょう。
またレンズケースの汚れは肉眼で見てもよくわからないものです。コンタクトレンズ学会と眼感染症学会は3ヶ月ごとにケースを交換するように指導しています。ケアを買い替えるごとにケースも交換するのが良いですね。
Q保存液の代わりに水道水は使えませんか?
A使い捨てコンタクトやソフトコンタクトの保存液の代わりに水道水は使えません。水道水には鉄分や塩素が含まれていてレンズに付着したり浸み込むと除去することはできません。また保存液とは浸透圧が違うのでそのまま入れると目に貼りついたり浸みて目を傷つけることがあります。
Q保存液の代わりに井戸水は使えませんか?
A使い捨てコンタクトやソフトコンタクトの保存液の代わりに井戸水は使えません。
井戸水に鉄分が含まれていてレンズに付着したり浸み込むと除去することはできません。
またアカントアメーバーなど目に重篤な障害を及ぼす原生生物が存在していることもありますので絶対に井戸水は使用しないでください。
Q精製水を使い捨てコンタクトの保存液として使うことはできますか?
A精製水は清潔なのですがコンタクトレンズの保存液とは浸透圧が違いますので使い捨てコンタクトやソフトコンタクトの保存液としては使えません。精製水使い捨てコンタクトやソフトコンタクトの保存液にするには、これにを加えて0.9%の生理食塩水にしなければなりません。
保存液をにするには精製塩を加えることによってできます。ただ、自分で作るった生理食塩水は雑菌が繁殖しやすいので早めに使い切ってしまったほうが安心です。
また自分で作るの面倒ですよね。
そんな方におすすめなのが薬局で販売している使い捨てコンタクトやソフトコンタクト用のコンタクト用食塩水です。500mmlで300円くらいで売っています。これなら簡単だし雑菌も繁殖しにくいからいくらか安心です。ただ、これ自体には洗浄力も消毒効果もありませんからすすぎや緊急の場合の一時的な保存液にしましょう。コンタクト用食塩水
Qアカントアメーバとは何ですか?
Aアカントアメーバは土壌や水の中などどこにでもいる原生生物です。通常の健康な生体には無害です。
ただ角膜にキズがつくとアカントアメーバが侵入してきて角膜で繁殖してアカントアメーバ角膜炎を引き起こします。抗生物質が効かず、治療が困難な怖い眼疾患です。治療には感染を起こした角膜を削る治療を根気よく繰り返すのです。入院して何ヶ月も治療を続けることもあります。
なのでコンタクトレンズの洗浄・保存・消毒はしっかりやっておく必要があります。日本眼科医会の報告でも『水道水などを介して侵入し、コンタクトレンズのケース内で増殖したアカントアメーバがコンタクトレンズを介して角膜に感染を起こしますが、ルーズな装用(時々使用する、あまりケアをしない、指定期間を越えて使用する、水道水で洗浄)をしている人に圧倒的に多く見られます。』と記載があります。
汚れたコンタクトレンズのケースを使っていたりすることで感染することもありますから、ケースは汚れる前に交換するようにしましょう。最近はケア用品を購入するとセットでレンズケースがついてくることもあるようですから、もったいないと思わずケア用品の購入ごとにレンズケースも交換しましょう。使い捨てコンクトやソフトコンタクトのケア用品の使い方も大切です。MPS(マルチパーパスソリューション)を使っている人は必ずしっかりこすり洗いをしてください。
【MPSをお使いの方に】
MPSに浸けているだけではアカントアメーバは除去できいません。しっかり指と手のひらでこすり洗いすることで除去できます。さらにMPSのつぎ足しは要注意!ケースに残っている古いMPSを捨ててレンズケースをしっかり洗って、それから新しいMPSを注ぎましょう。またMPSはケースに満ちるように入れましょう。少ないとレンズが表面張力でレンズケースに貼り付いてしまい、MPSで消毒むらができてしまうからです。